臨床工学技士とは、医師の指示に従って生命維持管理装置を扱うことが出来る専門職だ。生命維持管理装置とは、人工心肺装置や人工呼吸器、血液透析装置に除細動装置や高気圧治療装置など、生命維持を助けるための装置で、この生命維持管理装置の操作や管理などが臨床工学技士の仕事である。手術室では多くの機器が使用されているため、その医療機器が正しく使われるように操作や管理を行う。集中治療室では患者の状態を観察しながら、状態に応じて呼吸器や循環器の操作を行い治療もする。操作や管理以外にも、トラブルが起きないように点検やメンテナンスも行い、日々進化する医療機器に対応出来るように、情報収集や勉強が不可欠である。そんな臨床工学技士に向いているのは、責任感があり人命救助に向き合える強い気持ちを持っている必要がある。なぜなら、患者は重傷である場合も多く、治療には時間がかかることもあるからだ。また、医療機器も日々進化するので、情報収集や研究熱心であるといいだろう。さらに、急変にも対応出来る冷静さも必要だ。チームで治療にあたるので高いコミュニケーション能力や、患者の容体に気がつける注意力が大切だ。臨床工学技士は急な呼び出しへの対応もあるため、体力は必要不可欠である。この臨床工学技士になるには、高校卒業後、養成課程がある3年制の学校か4年制大学で学習をして国家資格を受ける権利を取得し、臨床工学技士の国家試験に合格しなければならない。