臨床工学技士と臨床検査技師は、似たような職種に思われそうだが業務内容は全く違う。臨床工学技士は、生命維持装置である医療機器の管理・操作やメンテナンスを行う医療機器の専門職だ。臨床工学技士になるには、高校卒業後3年制の学校または4年制の大学進学で、厚生労働省が定める養成課程を満たすことで国家資格受験資格が得られる。医療機器も日々進化しているので、常に新しい知識を覚えようとする向上心や、チームと連携を取れる高いコミュニケーション能力、データ分析などもあるためミスのない几帳面な仕事をする人に向いている。一方で、臨床検査技師は、厚生労働省が定める臨床検査を行う専門職である。臨床検査技師になるには、臨床工学技士と同じで、高校卒業後3年制の学校か4年制の大学進学で厚生労働省の定める養成課程を満たすことで国家資格の受験資格を得ることが出来る。仕事内容はエコーや超音波、聴力や味覚などの生体検査と、患者から尿や便、唾液や血液、組織や細胞などの検体を採取して行う検体検査があり、繊細な作業が苦にならない人が向いている。臨床工学技士と臨床検査技師の仕事内容は違うが、勉強する内容は重複しているところがある。そのため、ダブルライセンスを目指す人も少なくない。大学には、ダブルライセンスを取得出来る学校もある、どちらか一方の職業にしか就けないため、ダブルライセンスは自分の専門職を助けるための知識と考えて取得する場合が多い。