医療ドラマなどで見て、人工心肺装置を扱っている臨床工学技士になりたいと思った人も多いだろう。臨床工学技士は、生命維持装置を正確に操作し、またこれらの機器が不具合を起こさないように保守・点検をするのが仕事である。人の命に直接関わる仕事のため、責任は重いがやりがいも大きい。臨床工学技士になるには、どのような勉強をしていけば良いのかを知っておこう。一般的なルートとしては、高校卒業後に大学や専門学校の臨床工学技士養成校に進むことだ。少しでも早く臨床経験を積みたいのであれば、専門学校(3年)に進むと良いし、一般教養も身につけたいのであれば大学へ進めば良い。すでに看護師や臨床検査技師の資格がある場合、臨床工学技士養成校専攻科(1年)に通うことで臨床工学技士国家試験が受けられる。国家試験は年に1回、3月上旬に行われる。国家試験の内容は、医学概論や臨床医学総論、医用電気電子工学など、全部で8科目から180問が出題される。1問1点で合格基準点は108点となっており、6割正答すれば合格だ。合格率は70%から80%台なので、しっかり勉強していれば合格できる基準だ。資格が得られたら臨床工学技士として就職できる。就職先は大学病院や人工透析専門病院、クリニックなど、医療機器を多く使う機会があるところで働くことができる。年収は20代で300万円前後、30代後半で500万円前後となっている。働く施設によって給与基準は違うが、参考にして欲しい。